こんにちは!ライターの佐藤です。「安定してそう」「BtoBだから楽そう」そんなイメージから就職・転職市場で常に一定の人気を誇る『メーカー営業』。僕自身、新卒で入社したのがまさにこの仕事でした。
結論から言うと僕は3年でその会社を辞めました。でも、それは決して「メーカー営業がダメな仕事だった」からではありません。むしろ、辞めて初めてその仕事の本当の価値やそこで得られたスキルのかけがえのなさに気づいたのです。
この記事では、そんな僕自身のリアルな体験をもとにメーカー営業が「きつい」と言われる本当の理由とそれでもなおこの仕事がキャリアの第一歩として素晴らしい選択肢になり得る理由を、本音でお話しします。
なぜ、メーカー営業は「きつい」と言われるのか?3つのリアル
まず、幻想を抱いたまま入社して後悔しないためにこの仕事の厳しい側面からお話ししましょう。
リアル1:『ルート営業』という名の地道な関係性構築
新規開拓でガンガン攻めるというよりは、既存の取引先(代理店など)を定期的に訪問し関係を維持しながら新製品を案内したり、受注をもらったりする『ルート営業』が中心です。華々しい成果よりも、日々の地道なコミュニケーションと信頼関係の構築が何よりも重視されます。
リアル2:『社内調整』という名のもう一つの戦い
顧客からの要望と、社内の製造部門や開発部門の都合との板挟みになる。これは、メーカー営業の宿命です。顧客のために無理を聞いてもらおうと社内の担当者に頭を下げる。『社内営業』とも呼ばれるこの調整業務が、実は一番精神を擦り減らす仕事かもしれません。
リアル3:『旧態依然』としたアナログな文化
もちろん会社によりますが、歴史の長い大手メーカーほどまだまだ電話やFAXがビジネスの中心だったり紙文化が根強く残っていたりすることがあります。ITツールを駆使して効率的に働きたいと考える人にとっては、この文化が大きなストレスになる可能性があります。
あわせて読みたい:こうした企業のリアルな文化を、入社前に見抜くための具体的な方法はこちらの記事で解説しています。
「風通しの良い社風」は本当?求人票に騙されない企業文化の『本音』を見抜く方法
それでも僕が「メーカー営業を経験して良かった」と断言する理由
ここまで厳しい話をしてきましたが、それでも僕は最初のキャリアとしてメーカー営業を選んだことに一片の後悔もありません。なぜなら、そこでしか得られない極めて価値の高いスキルを身につけることができたからです。
それは『BtoBビジネスの根幹』を肌で学べたことです。製品が企画され、製造されて代理店を通して最終的に顧客の手に渡るまで。この一連のサプライチェーンの流れを、当事者として経験できたこと。そして、その中で利害関係の異なる多くの人々と粘り強く交渉し一つのゴールに向かう『調整能力』を鍛えられたこと。これらは、今僕がWeb業界で働く上でも最強の武器になっています。
どんな人がメーカー営業に向いているのか?
僕自身の経験を踏まえると以下のような志向を持つ人はメーカー営業という仕事に大きなやりがいと適性を見出せるはずです。
メーカー営業に向いている人
・一つの製品やブランドに愛着を持ち、その魅力を深く語れる人
・短期的な成果よりも、顧客と長期的な信頼関係を築くことに喜びを感じる人
・社内外の多くの人々と協力し、チームで大きな目標を達成したい人
少し立ち止まって考えるべき人
・自分の実力次第で、すぐに高いインセンティブを得たい人
・スピード感のある環境で、次々と新しいことに挑戦したい人
・個人として裁量権を持って仕事を進めたい人
あわせて読みたい:もしあなたが後者なら、SIerやWeb業界の方がフィットするかもしれません。
【元SIerが解説】SIerとWeb系の違いとは?後悔しない企業選びのための5つの視点
まとめ:あなたのキャリアの最高の土台になる仕事
メーカー営業は、決して派手な仕事ではありません。しかし、そこには社会を支える製品が顧客の元へ届くというビジネスのダイナミズムと人と人との信頼関係という、仕事の根本的な喜びが詰まっています。
もしあなたが、安定した環境で社会人としての『揺るぎない基礎』を築きたいと考えているなら。メーカー営業は、あなたのキャリアにとって、最高の土台となり得る非常に価値のある選択肢です。
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メーカー営業のよくある質問(Q&A)
文系出身で製品に関する専門知識が全くなくても大丈夫でしょうか?
はい、全く問題ありません。ほとんどの大手メーカーでは、入社後に数ヶ月単位の充実した製品研修が用意されています。そこで基礎知識をしっかりと学ぶことができます。むしろ重要なのは入社後、顧客と接する中で技術部門の専門家と顧客との「橋渡し」ができるコミュニケーション能力です。これは文系出身者が得意とするところです。
「ノルマがきつい」というイメージがあるのですが、実際はどうですか?
会社や扱う製品によりますが、不動産や保険のような個人の成果が直接インセンティブに跳ね返る営業と比べると、メーカー営業のノルマ(目標)はチーム全体で達成を目指すという色合いが強いことが多いです。個人のプレッシャーが少ない反面、爆発的なインセンティブも少ない安定した給与体系であると理解しておくと良いでしょう。
メーカー営業からのキャリアパスにはどんなものがありますか?
社内でキャリアを積む場合は、営業所の所長やエリアを統括するマネージャーを目指すのが王道です。また、現場でお客様の声を直接聞いてきた経験を活かし本社の『商品企画』や『マーケティング部門』へ異動するキャリアパスも非常に魅力的です。社外へ転職する場合でも、ここで培ったBtoB営業の基礎スキルは、IT業界や人材業界などあらゆる法人向けビジネスで高く評価されます。

監修者コメント:佐藤さんの体験談は、メーカー営業という仕事の本質を見事に捉えていますね。特に『社内調整』の重要性は外からは見えにくい、しかし最も成長に繋がるスキルです。この泥臭いプロセスを乗り越えた人材は、どんな組織でも通用する極めて市場価値の高いビジネスパーソンになります。彼の言う通り、キャリアの最高の土台となる仕事だと私も断言します。